BOYS AND MENが「YOUNG MAN(Y.M.C.A)」を「ヤングマン~B.M.C.A.~」にリメイクする意味。
こんなご時世なので推しの過去のブログや見れてない過去作品を漁って記憶に浸ったり、各種の動画、配信にぬるっと顔を出して名古屋、あるいは赤羽橋の彼ら彼女らの無病息災を祈ったりしていたずらに日々を過ごしています。一向に新生活の気配が感じられません。
そういうわけでいろいろ過去の楽曲についてもインタビュー記事を読んだりもしていたんですが、前々から気になっていたことがあって。それが今回のタイトルに繋がるわけです。
オマージュ・引用ではなく「カバー」
この曲は西城秀樹さんの「YOUNG MAN(Y.M.C.A)」*1を元に、ボイメン筆頭にフォーチュンではすっかりおなじみのYUMIKO先生が新たに歌詞を作りリメイクした一曲となっています。
アルバム「威風堂々~B.M.C.A.~」では一番最後に収録されており、過去のインタビューでは「バラードをやって感動で締めくくるっていうのが綺麗な流れではあると思うんですけど、ボイメンの場合、最後は明るく。」*2と言及されています。
また、フェスなどの外部イベントでも、「原曲の知名度」「一緒に踊れる」「ボイメンらしさがわかりやすい」と三拍子揃ったこの曲はたいへん重宝されており、ボイメンの大きな武器と言える曲でしょう。
しかし、BOYS AND MENがこの曲をオマージュでも引用でもなく「カバー」、それもCD音源という形に残るものにしたのはなぜなのだろうか。私はそれが気になって仕方なかったのです。
「ボイメンナイズ」される歌詞
ここからは、西城秀樹版「YOUNG MAN」(以下「ヤングマン」)、BOYS AND MEN版「ヤングマン~B.M.C.A.~」(以下「BMCA」)の歌詞を見比べていきます。
ヤングマン ほら見えるだろう
ヤングマン 君の行く先に
ヤングマン 楽しめる事があるんだから
こちらが「ヤングマン」。同じ部分を、「BMCA」では
ボイメン お金がなくても
ボイメン 時間がなくても
ボイメン やる気さえあれば
なんとかなる!
と歌っています。「ヤングマン」はざっくりと「若者」に向けて歌っているところを、「BMCA」では「仕事、学業に追われる現代の忙しい人々」とさらに具体的になっているように感じます。
そして、
ヤングマン 聞こえているかい
ヤングマン 俺の言うことが
ヤングマン プライドを捨ててすぐに行こうぜ
この部分は
ボイメン 失敗したって
ボイメン 後悔したって
ボイメン 失恋したって(T_T)
終わりじゃない
となっており、ここもより具体的に呼びかけていることがわかります。
そして極めつけは、
ヤングマン 青春の日々は
ヤングマン 二度と来ないから
ヤングマン 思い出になると思わないか
この部分をまるっと
ボイメン 命ある限り
ボイメン いくつになっても
ボイメン 誰でもみんなが
ヤングなのさ
と変えてしまいました。
要するに、 「ヤングマン」の方で歌われる「若者には二度と来ない青春の日々を謳歌してほしい」というメッセージを、「いくつになっても青春はやってくる、だからその時を楽しもう」というものにボイメンナイズしてしまったのです。
実際、ボイメンにはサラリーマンやパティシエといった社会経験を積んでから芸能界に飛び込んだメンバーもいれば、学生時代から自らをボイメンに捧げてきたメンバーもいます。
また全員10代でデビューするアイドルグループも多い中、ボイメンは幾多の辛酸をなめながら、メンバーの多くが20代半ばに突入する時期にメジャーデビューをしました。
その事実が、よりこのように改変することの意義を強めていると思います。
変わらないもの
しかし、これまで挙げてきた部分とは一転して(細かな文言は異なっていても)言葉の趣旨が変わらない箇所もあります。
ヤングマン 夢があるならば
ヤングマン とまどう事など
ヤングマン ないはずじゃないか 俺と行こう
「ヤングマン」で歌われるこの部分は、「BMCA」では
ボイメン 夢があるならば
ボイメン 迷う理由など
ボイメン ないはずじゃないか
オレらが一緒!
であり、大きく意味が変わるような改変はありません。「俺(たち)と一緒に夢を追いかけていこうよ!」という、とても前向きなフレーズです。
また、
ゆううつなど 吹き飛ばして
君も元気出せよ
この部分も、
理不尽も 吹き飛ばして!
君も元気出せよ
であり、数々の理不尽な状況に立ち向かってきたボイメンらしさの強調のために「理不尽」と改変されるのみで、大きな意味の変更はありません。
これらの「変わらない歌詞」こそが「オマージュ」でも「パロディ」でもダメだった理由だと感じています。
時代を超えて、西城秀樹さんとボイメンが伝えたい「つらい気持ちにも負けずに、一緒に夢を追いかけよう」といったメッセージは共通しているのだろうと思いました。
じゃあ「引用」じゃダメなのか
オマージュやパロディがダメなら、他の曲をリスペクトをもって引用する*3技法もあります。これではダメだったのでしょうか?
ここまでの考えをもって言うなら、答えは「ダメ」です。
なぜなら、ここまでで挙げた「ボイメンナイズされた歌詞」「変わらない歌詞」が揃って初めて、伝えたいことがすべて揃い完成する曲だと思うからです。
もともとボイメンはオリジナル曲の雰囲気や、「BMCA」ののちにカバーされる曲の選曲*4を見るに、昭和歌謡や「昭和」そのものに抱かれる泥臭い暑苦しい、それでいてゴージャスな雰囲気を現代に伝える役割を担っていると思います。
しかし、それだけでは「ボイメンがカバーする意味」にはならない。
楽曲をカバーして、しかもCDに作品として残すわけですから、半端なものを世に出すわけにはいかないのです。ただカバーするだけでは曲の知名度を利用しているだけに過ぎません。
いわゆる「ボイメンらしさ」は、「Yamato☆Dancing」「炎・天下奪取」に代表されるような、理不尽からも逃げず元気にがむしゃらに突き進む力だと思われていますが、それだけではありません。
「ガンバレ For My Girl」「明日は明日の風が吹く」のように、弱い自分、失敗してしまう自分も肯定しながら、それでもまた前向きに進む力も包摂していると思うのです。
そしてそこには、どちらも「俺たちと一緒に」という言葉が含まれる。
そのどちらも過不足なく表現するためには、「歌詞を改変したカバー」である必然性があったのでしょう。
原曲の魅力を継承しつつ、「ボイメンらしさ」という個性も同時にアピールしてしまう。
これこそが、「ヤングマン~B.M.C.A.~」の最大の魅力であり、この曲を音源として世に出した意味なのだと思います。
BOYS AND MEN - 「ヤングマン〜B.M.C.A.〜」MV
*1:更に言うと、西城さん版もヴィレッジ・ピープルのY.M.C.A.の日本語カバー
*2:https://music.fanplus.co.jp/special/20161208788764855
*3:これが「パクリ」との決定的な違いだと思います
舞台「ボイメンステージ 諦めが悪い男たち~NEVER SAY NEVER~」BLUE公演に、Show Must Go Onの心を見た
※以下、ネタバレ要素を大いに含むので注意
2020年3/20~29まで池袋サンシャイン劇場にて上演される予定だった、「ボイメンステージ 諦めが悪い男たち~NEVER SAY NEVER~」。
フォーチュンエンターテイメント所属の男性タレントたちがRED、BLUEの2チームに分かれ、主要キャラクターはWキャストで演じられた。
27日の夜公演をもっての中止が発表されたが、本日28日にLINE LIVEにて無観客で配信。
BLUE公演だけはチケットを確保していたものの、昨今の世間の事情を鑑みて泣く泣く観劇を諦めてしまったため、本来は見られるはずのなかった公演を見ることができた。
このような中止という事態になってしまうことは、メンバーやスタッフの皆さんが一番悔しいし、やるせないはずだ。一介のオタクですらこんなにも悔しい、空しい。
それでも、そんな顔ひとつせず私たちに楽しいストーリーを届けてくださったことに、今は本当に感謝しかない。
それと、この観劇によって、今回の舞台から「ボイメンステージ」がシリーズとして続くことがあれば、それこそ「アイドル・スター的な演者だけを集めた演劇」として、ボイメンが結成当初から掲げている「男性版・宝塚歌劇」が実現可能ではないのだろうか、と明るいビジョンを抱けた。これはそういう作品だった。
……前置きで500文字近く使ってしまった。
早速、大まかな全体の感想→細々とした「ここすき」ポイント→キャスト一人ひとりにフォーカスを当てつつ書きたいことを書く という流れでここに感想を記しておこうと思う。
全体を通しての感想
前評判から「今までのフォーチュン舞台にないレベルで全体的に凝っていて、ストーリーもいい話で面白い」と小耳に挟んでいたのでついつい期待してしまっていたが*1、いざふたを開けてみればその期待を超えていくほどの佳作だったように思える。
語弊を恐れずに書くならば、観客の予想を大きく裏切るような真新しい展開や設定が存在したわけではない。
しかし、「一期生筆頭にフォーチュン所属のタレントが今までに積み上げてきたスキルと諦めないマインド」があったからこそ、その定石は説得力を増した形でこちらに投げかけられてきた。
まず、開演前から、階段をたくさん使って高低差をうまく生み出していた舞台装置に高揚感が止まらない。それだけで、何が始まるんだろう?とわくわくさせてくれる。
いざ開演。背の高いメンバーが多いので、全員のキャストが並ぶだけでも壮観だった。明るい音楽に合わせて登場人物紹介が行われる。開演前にわざわざ動画まで用意してくれたのに、結局フリコピは全然覚えられなかった。無念。
でも、メンバーたち、しかも推しが笑顔で歌って踊っているだけで、その空間は最高のものになってしまうのだ。
今回の舞台の形式がミュージカルで良かったと思えるポイントは、「書き下ろしの素敵な音楽を推しの歌声で何曲も堪能できる」、そしてシンプルに「推しのソロパートが多い」点である。
特に気に入った曲がある。メイン女優・星野サユリ失踪というトラブルに見舞われながらも、なんとかミュージカル「ドン・キホーテ」を開演させようとする序盤の「幕を開けよう」だ。何が何でも諦めたくない、文字通りこの舞台に人生がかかっている一真。そんな一真を心から慕う裕次郎と大樹。どんな手を使ってでも客の笑顔が見たい小野寺。この四人で歌う歌がすごく好きだな、と感じた。
歌われていることは、演者としての、演出家としてのプライド。決して物珍しいものではない、ありきたりな題材なのかもしれない。しかし、たくさんの舞台やコンサートが休演、中止を余儀なくされているこのような状況だからこそ、より一層心に響く一曲だった。
また、普段BOYS AND MENとして歌う時にはあまりメインボーカルに回ることのないタムちゃんの歌が多かったから、二年追っていてもまだ気づけなかったタムちゃんの面白さを発見することができた。このあたりはまた詳しくキャスト個人のところでも書こう。
中盤までの物語の途中で何度か、演出家の小野寺と舞台監督の迫田が考え方の相違からぶつかるポイントがある。しかし、何が何でも「客の喜ぶ顔が見たい」小野寺、何が何でも「完璧な舞台を作り上げたい」迫田で、そこに「正しい」「間違っている」はないのだ。
最終的には迫田も全面的に協力する形で最後まで舞台をやり遂げることとなるが、その中でも「どんな極限の状況でも素晴らしい舞台を作る」という迫田の基本的なスタンスは崩れていないのがよかったと思う。
劇中劇「ドン・キホーテ」についても触れておこう。
劇中でもあったように、一真が演じるこの物語の主人公、キホーテは、騎士道物語の読み過ぎで自分を騎士と思い込み、旅に出る。そして風車を巨人と思い込み戦うなど、傍から見れば荒唐無稽な冒険を続けるのだ。そして、この劇中劇の中では、タクトが演じる「鏡の騎士」により自らが何の取り柄もない老人だと知ってしまい……?という展開が待っているはずだった。
この話を通して、直接的なセリフなどの描写を多く入れずとも、一真の後がないうえに、家族や周辺の人々にすら呆れられている現状、それでも自分を信じて前を向こうとする一真自身をしっかり描いてしまったそのセンスには、脱帽する。
この物語は、終盤の「轟の舞台乱入」「タクトの憧れの発露」でどんでん返しを迎える。この二つのトリガーによって、舞台は舞台という形を変えないままに、「キホーテの物語」から「赤羽一真の物語」に転換した。*2
ここで「諦めなければ、何歳でも夢を見ることができる」という根幹の話に繋がる。
そしてその流れ、ドライブ感を保ったまま「見果てぬ夢のまた夢~」と舞台の裏方役も含めた全員の歌唱で大団円。この綺麗な流れに、後半30分はもう感動しっぱなしであった。
また、先に演者の演技についてざっくり触れておくと、一期生以外が演技しているところを見るのは初めてだった。しかし、10年選手の一期生たちと比べてもキャリアの違いを感じさせないどころか*3追い越そうとする野心すら感じるメンバーもいて、この事務所、グループの未来は明るいと思えた。
あと、グローリーズとキラジェネ以外は半分モブみたいな役だったらどうしようと考えてしまっていたが、それは杞憂に終わった。どのキャラクターにもきちんとした役目と見せ場があり、出番がそれほど多くなくてもソロ曲があって印象に残るポイントを残していったキャラもいた。これはかなり良かったと思う。誰が推しでも楽しめる。
全体を眺めたうえでのざっくりした感想はここまで。
ここが好きだと言わせてほしい
長文で書くほどのことでもないので、箇条書きでさらっと流す。
・作中に名前だけが出てくるプロデューサーの名前が「谷口さん」なのじわじわくる
・一真さんの青メッシュが好きすぎる
・大樹はロバ耳がよく似合う
・舞台にトラブルが起きないか袖から見守っている裏方組がなまじみんな高身長なもんだから、しゃがみこんでいると余計に小さく見えてかわいらしい
・「僕は遠くへ行きたい」「探さないでください」と言っておきながら結局楽屋のシャワールームに閉じこもっちゃうショウヤ君が庇護欲をそそる
・レオ君の奔放な野生児感
・千鶴ちゃんはシルエットだけ見れば完全に女の子
赤羽一真/小林豊について
最初に断っておくが、私の推しなので少し……いやかなり贔屓目で見ているところがあると思う。許してほしい。
開演して一番初めの歌で、「俺は強いから~~」というパートがあったが、序盤でそれがすぐリーダーという立場、後輩に人気で追い越されて後がない現状から来る強がりなんだとわかるほどに、彼は徹底して「偶像」「スター」と言うよりかは「生身の人間」であったと思う。特に、落胆する気持ちはこちらまで落ち込んでしまうほどに伝わってきた。
演技を見るたびにいつも思っていることがある。小林さんの演技はセリフよりも何よりも、その視線に魅力があるということだ。(無論、セリフへの感情の乗せ方などもとても良い)映像だとどうしても引きのアングルでしか映せない部分もあるが、それでも引き込まれた。騎士、ドン・キホーテとして戦いに挑むときの険しい目つき。弟の進太郎に諭されるときや激昂する迫田に胸ぐらを掴まれるときの、自分の夢、面子・周囲の期待に応えられない現実で揺らぎ、迷う目線。
そして、根本としてはがむしゃらに夢を追う純粋な心の持ち主である一真。
そんな彼が希望を信じるとき、その目には爛々とした光が宿っているのだ。まるでCCさくらのさくらちゃんの、「絶対大丈夫だよ!」という言葉のように、どんな状況でもどうにかなる!と思えてしまう。
ありがたいことに配信にはアーカイブが残っているので、もう一度見る際にはぜひ視線に注目していただきたい。
そして歌がいい。出演者全体を見渡せば総合的な歌唱力ではもっと勝っているメンバーもいるのは事実なのだが、主役な分多かった歌いだしでも安定していたし、パワーが入るところでは(意図してなのかはわからないが)時々がなったりするところがすごく良かった。
蒼井裕次郎/吉原雅斗について
まず前情報だけ見た印象だと、割と本人のキャラクターに近いな~というところ。
で、実際その通りだった。頭の回転が早くて、クールになんでもそつなくこなせるように見えて、芯は強く熱い心の持ち主。
特に、公演がうまくいかなかったらアイドルをやめるという一真の隠し事に気づき、俺たちは仲間じゃなかったのかと憤慨するシーン。ここは、セリフでは叫んでいるが、「なんで信じてくれないんだ」という怒りだけではなく、「自分もメンバーとして一緒に背負わせてほしい」という慈悲深ささえ感じる場面だった。
この物語の基軸はタイトルにもあるよう「諦めの悪さ」だが、それと同時に「仲間とともに、一人では実現できない夢を叶える」ことでもあると思う。
そこに向かっていくための物語を描く、重要なピースの1つであるキャラだったと考えている。
歌について書いておくと、常々思っているが低音が本当に綺麗なので、ソロだけでなく下ハモで生きているところが聞けたのが本当に嬉しかった。
桃園大樹/平松賢人について
よしぴ裕次郎と同じく、こちらも本人のキャラクターに近そうというのが第一印象で、実際そのイメージにかなり近かった。今まであまりけんちゃんのお芝居は見たことがなかったのだが、この心優しいムードメーカー的なポジションは彼本人の持ち味だからかすんなり入ってきた。嬉しい時にはみんなで分かち合う姿勢なんかも。あと、メインで喋ってるときじゃない芝居もうまくて、ちゃんと大樹がこの世界の中で生きていると感じることができた。
さらに、グローリーズとキラジェネの間の空気がギスギスした時の潤滑剤的なポジションを担うことで、「ただの元気なキャラではない」ことも見えてくるような構造になっている。ここは彼の演技次第で説得力が変わる繊細なシーンだったように思えるが、こういったところも演じられるけんちゃんの「キャラクターを汲み取る能力」にはとても驚かされた。
歌に関しては、もう流石としか言いようがない。いつものコンサートなどでも思っているが、ミュージカルとなればいつもと歌い方が異なる(大きく動きながら歌う、セリフっぽく歌う場面もある)のに安定した声量とビブラートで、もっと外部ミュージカルでも見てみたい!と思える圧巻のパフォーマンスだった。
タクト/野々田奏について
奏くんに関しては、とにかく犬系の元気なキャラクターのイメージ(本人がキャッチフレーズにしている「全力少年」のイメージ)が強かったので、この配役はどうなるんだろう?と希望的観測の中に若干の不安もあった。が、そんな心配は無用だった。
タクトは、かつての輝きを失ったように見えるグローリーズへの失望に苛立ち、そのメンバーだけでなく同じグループの仲間たちにもつんけんとしたシニカルな態度を取る冷たい人物のように思えた。実際、舞台本番中に大樹の入れ替えを邪魔するシーンは、見ているこちらもゾッとするものだった。しかし物語が進むにつれて、グローリーズへの純粋な憧れや、本来のまっすぐな性格、失踪したショウヤを心配するような優しさが見えてくる。そここそ、彼の本性なのだろう。現に、憧れや期待を抱いていなければ失望することもないはずだ。
タクトは、セリフ以外の要素で演技するポイントがとても多かったように見える。特に進太郎にグローリーズのことを尋ねられたときや、終盤に「鏡の騎士」として一真演じるキホーテと対峙する場面。その時に今まで自分に作っていたバリアを破るタイミングの絶妙さ。そして、それが私のようなド素人にも感覚としてビシバシ伝わってくる。これこそが、俳優・野々田奏の実力だと感じることができた。
ショウヤ/神田陸人について
陸人くんは、普段いわゆる「フォーチュンのピンクの系譜」で頭の回転が早いしっかり者のイメージだが、どこかのタイミングでポロっとポンコツな部分や弱気になる部分が出てきてそれが時々オタクの庇護欲をそそる……というようなイメージを抱いていた。
しかしこのショウヤというキャラクターは、それをそっくりそのままひっくり返したようなキャラクターだ。気弱で臆病なキャラクターだが、恐怖心が爆発して公演そっちのけで楽屋を飛び出してしまう感情の爆発や、一度公演を投げ出してしまった以上舞台に立つ資格は自分にない、とまで言い切るような責任感の強さもある。
その中でも特に際立って印象に残っているのは、もう一度ステージに立つと覚悟を決めたシーン。恐怖心の中で揺れ動く繊細な気持ちと、内に秘めた芯の強さとを同時に演じきった。そう感じさせる芝居だったと思う。
レオ/佐藤匠について
間違いなく今回のミュージカルの白眉だろう。うまく説明ができないが、身振り手振りの感じや表情の作り方がミュージカルにとても向いているように見えるのだ。そんな「こなれた」感と、朝ドラの主演役者のような「まっさらで何物にも染まっていない」ピュア感とを同時に醸し出すとんでもない逸材を見つけてしまったことに、私は興奮が抑えきれないでいる。はやく世間に見つかって、外部舞台にもたくさん立ってほしいと思った。
レオのキャラクターは、たくみん本人とは近くもないがそう遠いわけでもない絶妙な距離感にあった。そのため、「脚本の中で完成しその世界で生きているレオ」をゴールに設定し、それに近づけるように稽古を重ねてきた……という印象を抱いた。
トラブルだらけの舞台という環境の中で、ひとり我関せずとばかりにマイペースさを貫くレオ。彼が笑いを取るムードメーカーというよりは、逆にショウヤ失踪~発見までの空気をより味わい深くして物語の世界に引き込むポジションとして働いたのが、とても良い立ち回りだったと思う。
赤羽進太郎/本田剛文について
兄に堅気の仕事についてほしい、親をもうこれ以上心配させないでほしいという思いと、幼いころから兄の背中に憧れ、尊敬する気持ちとの葛藤。彼もまた「諦めが悪い男たち」の一員だと言える。本田くんはもともとトークがうまく喋り方にきちんとしたメリハリがあるが、それを抜きにしても一つ一つのセリフへの気持ちの乗せ方が本当にうまい。理路整然と諭すようで、内心は焦っている気持ちや、「グローリーズはもうオワコン」という周囲の噂をいまひとつ信じがたいという複雑な感情。言葉で複雑に混ざり合う気持ちを表現する能力は、今回のキャストの中でも頭一つ抜きんでているのではないだろうか。
また、今回普段BOYS AND MENとして歌う曲よりも難易度が高いように感じたソロ曲があったが、本田くんは本当にいつもピッチが正確だなあと思った。微妙なピッチの高低も外さない歌い方というのはそれだけで安心して聴けるものだ。
緑川竜哉/水野勝について
出番こそ少なかったものの、「俳優に専念しグループを脱退」というところで、つい俊さんに重ねて見てしまうところがあった。こういう風にお互いフィールドが変わっても高めあい認め合えることができたら最高だよなあ、と。
序盤にグローリーズに向けられた「お前らが羨ましいよ」には、字面通りではない意図も含んでいるように思えた。言外の意図も見ている側に伝えられるのは流石10年選手だなあと思う。しかし、最後の最後のすがすがしそうな様子には、そんな素振りなど一切見えなかった。決して派手なシーンではなかったが、あの舞台によって心が動かされた人がここにもいるということを、刻み込まれた。
千鶴/三隅一輝について
一生懸命で純真そうな第一印象と、それをまんまと覆してくる大根役者っぷりのギャップ。「わざと下手くそにやる」ってどんな分野でも難しいので、これをやりきったみかちゃんには称賛を送りたい。
あと女役ってどうしても見る側の意識が演技云々より「女性として不自然に見えないかな?」に持って行かれがちなので(みかちゃんは先述の通りシルエットは女性そのもので不自然なところは全然なかったのは大前提)、次は男役が見たいなあという願望。そういう意味でもRED公演が楽しみ。
西園寺丈/松岡拳紀介について
けんぱくんはライブのMCやラジオでも時折不思議な発言でみんなを笑わせるムードメーカーだが、それとは少しベクトルの違う役どころだった。イメージとしてはコロコロコミックのギャグマンガに出てきそうな金持ちで世間知らずのボンボン。
タムちゃんとほぼニコイチでの出番だったのが少々勿体ない気がしたが、ソロ歌唱も面白さを残したまま歌い切ったし、終演後の挨拶でもやり切った感が人一倍出ていてよかったと思う。
小野寺元/田村侑久について
ここまでタムちゃんを有効活用した芝居が未だかつてあっただろうか?調子のいい喋りや、何度も入るアドリブ。もはや小野寺:タムちゃんで1:1ぐらいの塩梅。こういうのは本当にさじ加減が難しいと思うが、それでもきちんと決めるべきシーン(小野寺と迫田の価値観のぶつかり合い)ではきちんと役と素の線引きをしていて、「自称アホ」だけどただの間抜けな人じゃないんだよなあと改めて感じた。
歌も、タムちゃんらしい気持ちの乗せ方を小野寺の気持ちになってやっている感じで、タムちゃんのいいところを引き出した歌い方でよかった。
迫田将平/土田拓海について
ここまで当て書きっぽい役柄が続く中チャレンジングな配役だなあと感じたのが土田くん。彼の普段のキャラへの当て書きだともっと物腰柔らかな感じになるんだろうが、それを一切排して、気難しくてプライドが人一倍高いキャラクターにしたのには、ある種脚本家さんの本質を見抜くパワーのような何かを感じずにはいられない。
特に、無茶な演出に対する我慢の限界が来て一真の胸ぐらを掴んで投げ飛ばすシーンは、画面越しに見ているこちらも背筋が凍り付きそうだった。
こういう風に、いい意味で土田くんの枷を外してくれそうな配役が今後もっと増えないだろうかととみに思う。
名護幹夫/米谷恭輔について
グローリーズ、キラジェネ双方のマネージャーということで、グローリーズの面々にもため口で話していたが、役者同士の上下関係を一切感じさせないフランクな喋りに驚いた。序盤からすでに「毎日胃を痛めてそう」オーラがすごいので誰か名護マネージャーに胃薬を買ってきてあげてほしい。そう思うほどに雰囲気の作り方がうまかった。
新山純/中原聡太について
先述の桃園けんちゃん同様に、メインで喋っていないときの演技もばっちり輝いているタイプだった。一真や小野寺の無茶な提案にもわあわあ喜んじゃうところとかが可愛い。ここも素の役者のキャラと演じるキャラクターがうまく噛み合ってる。
轟夢之介/横山統威について
彼は終盤のキーパーソン。一真たちの夢を粉々に打ち砕こうとするポジションだが、それがかえって、タクトの憧れの発露と、本当の意味での全員の協力に繋がることになるからである。こういう大事なシーンを託されるのは間違いなくプレッシャーだと思う。それなのに、舞台から伝わってくる迫力は、これまでの物語の世界の時間を積み重ねてきたほかのキャラに匹敵するものだった。ひょっとすると、あの時私たちは、才能が開花する瞬間を目撃していたのかもしれない。ものすごくおいしい役どころだった。
まとめ
前書きにも書いた通り、本当にこのような状況で舞台を届けてくださったことに感謝しかない。またいつか、どこかで「更に諦めが悪い男たち」に出会うことのできるよう、再演の機会があることを祈っている。
DVD化は本当に嬉しいので、RED公演と見比べるのが今から楽しみ。ダブルキャストは両方見比べるのが醍醐味だと思っているので……
そして、また来年以降もフォーチュンのタレントたちでこういうお芝居、今度はストーリーの方向性もガラリと変えてできたら面白そうだなあと思う。
あと自分の祭nine.とBMKに対する解像度の低さが浮き彫りになったので、円盤で見るまでに少しずつでも上げていけたらと思えた。
あれこれ長々と書いたが一番言いたいのは「楽しかった」ただ一つだけ。フォーチュンのグループが一つでも好きな人だけでなく、一切知らなかった、興味がなかったという人にも刺さるような内容だろう。4/12までは有料にはなるがLINE LIVEから配信アーカイブを購入することができるので、機会があれば是非ご覧になっていただきたい。
ボイステ 諦めが悪い男たち~NEVER SAY NEVER~ - LINE LIVE(ラインライブ)| 国内最大級のライブ配信サービス
ハロプロ楽曲大賞’19に参加しました
アイドル楽曲大賞とハロプロ楽曲大賞の締切を雑に覚えてたせいで前者の方締切逃しててアワ、、、ってなりながら投票しました。アイドル楽曲大賞に投票したかった曲はまた別のエントリーに書こうと思います。
投票してて思ったんですが思ってたより大衆的(予想)な結果にならなかった。*1
楽曲部門
投票時のコメントはあっさりしたものしか書けなかったのでこっちには長めに書こうと思います。
5位 人生、すなわちパンタ・レイ/アンジュルム 1.0pt
迷いに迷ったんですがこの曲は5位に落ち着きました。
朗々とした台詞から始まるこの1曲。そこからイントロが軽快に流れただけで「勝ち」を予感してしまう。
タイトルにもあるようにこの曲のテーマは「万物は流転する」というとてつもない壮大なもの。
でも、そこに仰々しい感じは全然なく、バックで爽快に鳴るブラスと「あの頃 通ってたコンビニも/知らぬ間にレストラン」のような変わり続ける身近な出来事を中心に歌う歌詞がポップさを演出している。
グループの形も大きく変わる時期で、なおかつ「あやちょがいた」アンジュルムだから生まれた曲なのかなあとなんとなく感じた。テーマはとてつもなく大きいが肩肘張らないこの感触。
間奏のソロダンスのバキバキ具合、特にむろのそれも大好き。
今まで自分が触れてきたほとんどの界隈でヒャダインにお世話になってるけど今回も本当にお世話になります……
4位 大器晩成(GIRLS LOCK AHEAD ver)/中島卓偉 1.5pt
もともとアンジュルムの歌う「大器晩成」も大好きなんですがこっちのバージョンはまた違った面白さがあると思う。ボーカルが違うだけでこうも印象が変わるのかと改めて楽曲カバーの醍醐味に気づかせてくれた。そういう意味でランクイン。
「いやいやそんなのありえないし それ大器晩成って言わないし」のところが「大器晩成って言わねえし」ってオリジナルよりググッと力がこもってるように思えて、パワーがあるのは共通してるけどベクトルが違う…!と思いながら聴いた。
よく邦ロックも聴く人間なんですけどハロの曲ってそっち界隈の人たちにも確実に刺さる何かがあるんじゃないかとこれで確信しました。
3位 Une Idole/和田彩花 2.0pt
わたしは思ってた以上にあやちょのことが好きなのかもしれない*2
ソロアイドルとして、ひとりの人間としての「覚悟」を感じた。多分まだアイドル界隈で誰も成し遂げたことも挑んだこともないことをやろうとしてるだろうから、正直まだどうなるかわからないところもある。今の日本の世の中で、こういう考え方がどれぐらいポジティブに受け入れられるかもわからない。ただ、そこに見える何か明るい未来のようなものを信じてみたくなった。彼女の気づきや疑問はどこまでも真っ直ぐだから。
最初から何かを変えようと動かなくても「気づく」ことが大事なんだ、と教えてくれる1曲だと思う。
早いこと音源配信してください できたらサブスクもしてください 後生です
2位 OK!生きまくっちゃえ/道重さゆみ 2.5pt
先に挙げた「Une Idole」が「偶像ではない」新しいアイドルの形の提唱ならば、この曲は「偶像」としてのアイドルの極致を描いているんだと思う。なんたって歌詞が刺さる刺さる刺さる。
「違う世界なんてない 息をすれば生きている」「わかんないけど 私が許すから許されてね」
脳直オタクなので初見で「アルティメットまどかかよ……」とか思ってしまったフレーズ2選。どちらか選べと言われれば後者に軍配が上がる。(なんとなく、オタクの「推しに知られなくていいけど推しから与えられる幸せを享受したい」みたいな心理も感じる)
神様は各々の心の中に存在するものだけど、誰かにとっての神様になろうとするアイドルの姿はどうしようもなく美しく思える。だけど「いつでもできる笑顔じゃないから尊い」なんだよなあ。アイドルも本物の神様じゃなくて人間なんだっていう匙加減。大森靖子、恐るべし……
1位 One Summer Night〜真夏の決心〜/カントリー・ガールズ 3.0pt
まず何よりも、この曲と、カントリー・ガールズに出会えて本当に良かったと思っています。
この曲で歌われている設定が「高校生最後の夏」なのが個人的に一番胸熱で。海や花火のようないかにも夏らしい様子とは違うけれど、もうすぐ青春が終わってしまうなあと何となく振り返って考えてしまうところ、それを時間を忘れて皆と語り合うようなところ。自分の高校生最後の夏という個人的な体験とも合わさって、すごく込み上げるものがあった。
この曲の主人公は親友の「君」に夢の話をしたが、それが何の夢なのかは最後までわからない。そういう風にあえて言葉にしないことによって、聴いている側としてはより共感することができた。
あと、「サクソフォン」「ホームラン」「フォトグラフ」「デリート」とカタカナ語がよく出てくるのが小気味良い。カントリーのふなちゃんとアンジュルムのふなちゃんだとやっぱり歌う声のトーンも全然違うから、カントリーでの歌声が少しでも多く聴けてよかったという気持ちもある。「共感」と「グループのコンテキスト」の両方の面で自分に刺さったので、これが問答無用で1位!
次点
ランクインできなかったけど候補に入れた曲を備忘録として書き記しておきます。
微炭酸/Juice=Juice
歌割りに賛否両論あったと後で聞いたんですがわたしはかなり好きです。(まなかんのカントリー・ガールズ時代を直接は知らないので、あまり触れられない)まなかんはずっとダンスメンの印象だったんですがこの曲を知ってからやっぱりジュースは全員歌唱メン過ぎて歌唱メンという概念がないんだな……と思いました。「きーともメインじゃないとジュースらしくない」って意見も見たんですが、こういう「らしくない」曲も必要だと思ってます。どのグループもそうだけど。
あと個人的には超特急の「a kind of love」と同じ方が作編曲してると聞いて緩やかにハチコ兼任するオタクなのでヒョ、、となりました。ハロ特急、親和性高いと思うんでどっかでコラボしてほしいね……
25歳永遠説/Juice=Juice
オタクの中でまことしやかに囁かれる「25歳定年説」をあえて逆手にとる、という発想。と同時にゆかにゃ以外にも聴いている側へのやさしい応援歌にもなっているんだから、雨子さんの書く歌詞には敵わない。実際、YouTubeのコメント欄を見ても「このグループは知らなかったが25歳の自分に刺さった」という内容のものがたくさんあった。歌のテーマが届いた何よりも大きな証拠だと思う。
わたしはまだ25歳ではないから、25歳になった時にどんな感想を抱くか、その時にもう一度聴いてみたいと思えた。
眼鏡の男の子/BEYOOOOONDS
素直にこれをランクインさせろよと思わなくもないけど、わたしが入れなくてもランクインするやろ〜wみたいに思ってしまった。
どこのアイドルもやったことのないような斬新でキャッチーなメジャーデビュー曲。メジャーデビュー曲はそのグループのパブリックイメージを形成する大きな要素になるが、「何だこれは!?」と初見で思わせるような笑いのセンスは誰にも真似できないと思う。ハロの頓珍漢なコメディ要素を煮詰めて煮詰めて集めたらビヨができた、そんな感じ。
高瀬くるみんの、文字に起こすと「ハァン!眼鏡電車来たぁん❤️」みたくなる独特のしゃくり上げるような台詞回しが好き。
とにもかくにもレコ大新人賞おめでとうございます。その斬新なパフォーマンスがより多くの人に届きますように!
MV部門
3位 Oh No 懊悩/こぶしファクトリー 1.0pt
基本的にMVは「何回も見てしまうほど中毒性があるかどうか」を一番重きにおいているので……
この曲はプロモーションとしてメンバーそれぞれの「懊悩あるある」ムービーが作られたが、このMVでの表情の作り方とかを見てると、何となくそれぞれの悩みが振り分けられた理由もわかる気がする。
あとれいれいはやっぱりデコ出しがいいな……と見るたびに考えてしまう。勿論今の前髪を作ったスタイルも好きだけど!
2位 恋はアッチャアッチャ/アンジュルム 2.0pt
頭の中をぐるぐる回って離れなくて、初めて見た日には一日中リピート再生してしまった。
私服風の衣装も、途中で挟まれるスポーツユニフォームの人選もかなり好み。個人的にはりかこ太極拳が一番似合ってると思います。
ハロ知らない友人とカラオケに行って歌ったときも「何これwww」みたいな反応だったので、こういうときにフックになるのも強いなあ……と実感しました。外野の反応も大事。
1位 One Summer Night〜真夏の決心〜/カントリー・ガールズ 3.0pt
「いつか終わってしまう」青春の描き方が、シンプルなのに上手くて唸ってしまう。空気感で、ああこの空気はずっとは続かないんだなとわかってしまう。優しい世界だけど、いつかここを出ないといけない。そんな雰囲気が最初から最後までギッシリ詰まっていて、カントリーの活動休止(実質的には解体)が決まってからは勝手に重ね合わせてしまってしばらくの間軽率に見れなくなってしまう不測の事態も起きた。
細かいこと言うと、ちいちゃんが部活着から途中で制服に着替えてるところがリアリティあってツボ。
どこに行けばふなちゃんを後輩にできるんですか……
次点
こちらも備忘録。
25歳永遠説/Juice=Juice
MVに出てくる金沢の風景、そこにカラフルな傘を持って歩くゆかにゃ。どこを切り取っても絵になる。
段原瑠々ちゃんを彼女にしたいと現をぬかしてるオタクとしては要所要所で映るアップショットに射抜かれまくった。ただ今回MV部門を考えるとき「何回も再生してしまうか」に重きを置いたので、何回も見るには(ゆかにゃ卒業ソング)というのもあってちょっと重いな……と思ったので外してしまいました。(実は別界隈の推しの卒業ソロ曲のMVをまだ見られていない。それぐらい心の準備みたいなのを周到にしてしまう)
推しメン部門
わたしが彼女を推すと決めたのは今年の夏。それからすぐに、カントリー・ガールズ活動休止とふなちゃん卒業のお知らせが来てどうしたらいいかわからなくなってしまった。もっと早く知っておけば、好きになっておけばよかったと後悔もたくさんした。でも、「今」彼女を少しでも知れたことに意味があるんじゃないかと思いたいし、残された時間の中で意味のあるものにしていきたい。
機転の効いたお茶目なトークと、小さな体からは想像ができないほど激しくシャカリキに動くダンスが大好き。つい数日前おはスタに久しぶりに出演したけど、何もかもが可愛くて仕方なかった。
クリスタルボイスとこれからさらに進化・深化するであろうダンス、それに愛嬌のあるキャラ。それがあれば今も、未来のふなちゃんもきっと無敵だ。
船木結も、コレオグラファーMUSUも、求茶結単も、全部全部大好きです。
総評
こんなに短期間でここまで書けるほどハマるとは予想だにしていなかった。新規ハイとかハマってすぐのタイミングで色々と大きな出来事があったのもあると思うけど。
今回ランクインも次点も含めて娘。もつばきも入らなかったの、薄々わかってはいたけど興味の偏り方がすごいな……と感じた。*3別に嫌いなわけじゃないけどね。
来年ふなちゃんが卒業したら、誰を見ればいいんだろう……というぼんやりした個人的な不安はある。
前にやったソートの結果はこんな感じ↓
だったので、よこやんやほのぴが好きだし段原瑠々ちゃんの彼氏面オタクなのも確かにそうなんだけど……とまだ決められずにいる。正解を焦らず出していけたらいいなあ。
今年がハロプロ全体にとって良い年か悪い年かは正直わかりません。来年以降何を求めたらいいかも。ただ、来年はもっと良い年になれば良いと願っています。
エイプリルフールは今日じゃねえぞという話
10/18。絶対に忘れられない一日になるだろう。
サザエさん実写ドラマでの二十年後のイクラちゃん役がなんと稲葉友さんで、「仮面ライダードライブ」でも「HiGH&LOW」でも好きなキャラを演じてた方なだけあって楽しみがまた増えた、と喜んでいた矢先に、22:00。この一文が私の心をざわつかせた。
一瞬、何が起きたのかわからなかった。たちの悪い嘘だ、エイプリルフールは今日じゃねえぞ。明日起きたら何もかもなかったことになっている。これは夢なんだ。そんな気持ちが波のように押し寄せてきた。
私が少し前からハロプロを追い始めたことは以前の記事で書いた(まさか2019年になってハロプロにハマるとは思わなかった - 新緑ノスタルジア)のだが、その矢先にまさかこんなことになるなんて。ド新規だろうがなんだろうが辛いものは辛いのだ。
それでもなんとか読み進めていくと、信じられない文字にぶち当たった。
「船木は2020年3月をもってハロー!プロジェクト、アンジュルムを卒業、以降芸能活動を休止いたします。」
?????????ふなちゃんが?????????????????
一気に、今まで渦巻いていた疑いは怒りへと形を変えた。冗談じゃない。いつかハロプロのリーダーとしてみんなを背負い、牽引していく彼女の姿を一目見たかったのに。あの大阪のチャキチャキしたノリも、パワフルな歌も、一分一秒でも長く、もっと見たかった。
何しろ現場で、生の空気を感じたかった。
それなのに。その夢を、願いを壊されたような気持ちになった。オタクはいつでも、我儘だ。
だけど今日だけは、その我儘を許してほしかった。
そして程なくして、メンバーたちそれぞれの言葉でブログが投稿された。
ふなちゃんは、ダンスを中心に自分の力を試したいらしい。
そして、芸能活動を休止してからは自分自身を見つめる機会にしたい、というようなことが書いてあった。
いつかのラジオで、ダンスをさらに上達させたいというようなことを口に出していたことを思い出した。その時は、「今でもダンスが上手いのにさらに上を目指しているんだ!すごい!」と手放しで称賛できた。
本当なら、その時と同じように、巣立っていく彼女を心から称え、応援したかった。なのに、それができなかった。ブログを読み進めれば進めるほど、怒りは悲しみになり、悲しみは涙になった。
カントリー・ガールズの2017年以降の采配については、私自身は後から入ったオタクだが知ってはいた。そして、納得いかないと感じている人が多いことも。
私も、こんなに素敵な子たちがどうしてそんな目に合わないといけないんだ、何十も考えられるプランの中で、本当にこれが最善なのか?と考えてしまっていた。
山木嬢、おぜちゃん、ちいちゃんのブログの言葉も読んだ。読んだけど、一気食いした後に咽せるような感覚になった。頭の中に入れようとしてもまったく呑み込めないのだ。
特に山木嬢の「芸能界に入りたかったわけでもアイドルになりたかったわけでもなく、ハロプロに入りたかった」という言葉が鉛のように重く沈んでいった。そして、心にしがみついて離れなかった。
そんなに強い気持ちを持って夢を掴んだ女の子たちが、こんな形で夢の終着点に辿り着いてしまうなんて。いったい誰が望んだんですか?
そしてちいちゃんはモーニング娘。として活動を続けるとのこと。だけど、その中に全く今の影も形もないカントリー・ガールズが生まれることを考えると恐怖すら感じた。
みんながちゃんと自分で考えた上の決断だし、簡単に決めたことじゃないのも、わかっているつもりなのに。なのに。
これからどうするのが正解なんだろう。何もわからない。心だけが宙ぶらりんになってしまったようだ。今のハロの中で一番好きなのがふなちゃんだから、これから現場に行くとなっても誰を見ればいいのかわからない。事務所や運営は何を考えていたのかがわからない。このやり場のない気持ちをどう処理すればいいかがわからない。普段考えられるようなことさえ考えられないほどに、エネルギーを消費していた。
「そうですか。」と全て受け入れて納得することもできないが、事務所に討ち入りしかねない勢いで怒りを燃やすほどのパワーも、もう残っていなかったのだった。
今日ほど別界隈の推しの「女の子にはいつだって、しあわせな笑顔でいて欲しい。」って言葉が重く、深く響いた日もない。後にも先にも今日だけであってほしいものだ。
最後にカントリー・ガールズの最新のMVと、好きなわちゃわちゃ光景を貼って締めようと思います。おやすみなさい。
カントリー・ガールズ『One Summer Night ~真夏の決心~』(Country Girls [One Summer Night -midsummer decision-]) (MV)
追記。
せめてふなちゃんの卒コンだけは何がなんでも行こうと思いました。こんな形で受験のモチベ上げとうなかった
俳優・小林豊を堪能しよう!出演作品レビュー/ランキング
そういえばゆーちゃむのオタクの愛称が「CHUMS」*1に決まったそうで。
本田を囲む会とかもそうですけど、こういう愛称がつくのなんかいいですよね。オンリーワンって感じがする。
というわけで(というわけで?)今回は少しだけではありますがゆーちゃむ出演作をざっくりレビューしようと思います。
この記事がこれから「小林豊の作品が見たい」と思った方のちょっとした助けになれば幸いです。
作品ごとに
「登場シーンの長さ」
「魅力度」(本人の良さがよく表れているか、はまり役かどうかなどで総合的に判断)
「作品自体の面白さ」
の三つの切り口から「独断と偏見で」評価しています。(5点満点)
下にあるほどおすすめ度が高いです。まだ見られていない作品もちょこちょこあるので無限に追記します
※レビューする関係上多少のネタバレは避けられないのでごめんなさい!
歌舞伎町弁護人 凛花
第9話に主人公・凛花のかつての大学の先輩役として登場。
一話限りの出演ではあったもののその変態紳士ぶりから強烈なインパクトを与えることとなった。
そもそもこの人顔が派手だからただの端役は似合わないだろうと思ってたけどまさかこういう方向性で殴ってくるとは。けしからんもっとやれ推しの白ブリーフ姿を見るオタク…
余談だがこの作品にはレギュラーとして武田航平さんが出演しており、この回には特定の層*2を狙ったな……?という小ネタもあるのでそこにも注目してほしい。
登場シーンの長さ 2/5
魅力度 3/5
作品自体の面白さ 3/5
計 8/15
キスのカタチ
オムニバスドラマ11本のうち「同級生」に登場。
仕事も彼女との付き合いもうまくいっていない主人公が、数年ぶりに再会した元カノである高校時代の同級生と再会し……という話の筋そのものはまあよくある内容。
眼鏡姿で「陰の者」っぽい小林豊が拝める貴重な作品。
……ただ、このシリーズ全体を通して言えることだがストーリーがかなりわかりにくい。*3設定が良いだけに勿体ないなあ……
登場シーンの長さ 3/5
魅力度 3/5
作品自体の面白さ 2/5
計 8/15
なぜ東堂院聖也16歳は彼女ができないのか?
漫画原作の作品で、初主演の作品でもある。
容姿端麗・成績優秀・運動神経抜群でお坊ちゃま…と非の打ち所がないように見える主人公・東堂院聖也は、幼少期のある出来事を機に女性に対して全く自信を持てなくなってしまう。
その中で彼女を作ろうと奮闘するも毎回空回りする姿がかわいい。
話全体を俯瞰すると面白いんですけど、序盤~中盤は「手を変え品を変え女の子とのやり取りを空回りさせる」ことを主軸にし過ぎてわりとワンパターンに見えてしまうのが何とも言えない……
登場シーンの長さ 5/5
魅力度 3/5
作品自体の面白さ 3/5
計 11/15
明治東京恋伽
乙女ゲーム原作で、朝ドラなどにも出演する伊原六花ちゃんが主演。
ほかの出演者も久保田悠来さん、岩永徹也さん、松島庄汰さん、山崎大輝さんと特定の層*4を狙ってるのか……?と思う上にその中でもよくそんなに個性派ばっか集めてきたな……と思うキャスティングなので、キャラと演者の違いを比べるのもまた一興。
ゆーちゃむが演じるチャーリーは主人公をナビゲート・サポートするポジションなのだが、今時ハロメンでもそんなことせんで……ってレベルで一挙手一投足の細かな部分までかわいい。
アニメ版は森鴎外さんルート中心に話が進んでいきますが、ドラマ、映画版はそれぞれのルートをなぞりつつ一つのストーリーに収束させた構成です。
原作未プレイのくせに見終わって自然と涙が出てきた。それぐらいストーリーも面白くて心温まる良い作品です。乙女ゲームに抵抗がある人も見て損はないと思う。
登場シーンの長さ 4/5
魅力度 4/5
作品自体の面白さ 4/5
計 12/15
仮面戦隊ゴライダー
「仮面ライダーエグゼイド」の宝生永夢を主人公に据えた、トンチキ作品。*5
ゲームの世界に迷い込んでしまった永夢は、「かつて死んだり行方不明になったりした」という事項が共通する5人のレジェンドライダーと出会い、なんだかんだで6人で共闘することになり……?という作品。
本編よりツンデレ色の強い駆紋戒斗が見られるうえに、本編ではついに見ることがかなわなかった「束の間ではあるが仲睦まじそうな戒斗と湊さん」も見られるので鎧武信者的にはおすすめしたい。
登場シーンの長さ 3/5
魅力度 4/5
作品自体の面白さ 5/5
計 12/15
ミナミの帝王ZERO
関西では知らない人はいないレベルで有名な「ミナミの帝王」。その主人公・萬田銀次郎の青年時代(金貸しになる前)にスポットライトを当てた作品。
序盤のガラの悪さの中にも隠し切れない純粋な人のよさ、中盤以降の大人びた落ち着きの中に隠した復讐心と一人の女性への恋心で揺らぐ葛藤の骨太人間ドラマと言える。
アクションも繊細な心の機微も楽しめるので贅沢!
原作未読でも普通に楽しめる面白い内容だと思います。
相手役の太田夢莉ちゃん(NMBメン)もすごく綺麗で、ラストの二人には思わず泣きそうになった。
太田夢莉ちゃんの話は過去に記事にしてるのでよかったら読んでやってください↓
lettucekunchansan.hatenablog.com
登場シーンの長さ 5/5
魅力度 5/5
作品自体の面白さ 5/5
計 15/15
仮面ライダー鎧武/ガイム
言わずと知れた出世作。佐野岳さんとの「がくゆた」コンビ発祥のきっかけとなった作品でもある。去年のジオウ客演でも話題になった。
今でも撮影当初のエピソードに触れてくれたり、ジオウトークショーに出ようと思えば出られたが自分のキャラで子供の夢を壊したくないからと辞退した話など、「駆紋戒斗」「仮面ライダーバロン」というキャラを大切にしてくれている気持ちが伝わる話が多い。
ゆーちゃむ演じる駆紋戒斗はいわゆる「2号ライダー」と呼ばれるライバル的ポジションで、佐野岳さん演じる主人公と対立する。最初から最後まで自分の考え・信念を貫く潔さが良いんだよな……
脚本は「魔法少女まどか☆マギカ」「Fate/Zero」などの虚淵玄さんが担当しており、先の読めないハラハラ感と独特のダークな雰囲気が好きならハマること間違いなしの重厚な名作。
登場シーンの長さ 5/5
魅力度 5/5
作品自体の面白さ 5/5
計 15/15
俳優・小林豊について個人的雑感
顔が派手な分端役が似合わないよなあと思う。だからこそ1話限りで出るときに「歌舞伎町弁護人 凛花」みたいなトリッキーなポジションが当てられるのかなあと思ったりもする。そして顔だけ見て「かわいい」か「かっこいい」かで言うと後者寄りに分類されるから、「ミナミの帝王ZERO」「仮面ライダー鎧武/ガイム」みたいなクールで無愛想な役が結構しっくりくる。無論新規はそのギャップに驚くんだけど……
あと「小林豊の演じる男あるある」で
・恋愛下手(普通の順風満帆な恋愛ができない)*6
・不器用
・どんなに打ちのめされてもへこたれない鋼のメンタル
ってあるような気がしました……
今後見てみたいなあと思う役柄は
・「歌舞伎町弁護人 凛花」以上に変態的な役(「セクシー」ではないのが肝)
・深夜ドラマだと王道のグルメもの(最近の例なら「面白南極料理人」「きのう何食べた?」みたいな感じ)
・本人がやりたがってる吸血鬼役(吸血鬼、筆者の癖でもあるので……)
・パパ役(赤ちゃんと楽しそうにしてるところが見たい)
・朝ドラのめちゃくちゃ個性的な脇役(最近だと「まんぷく」の菅田将暉、「わろてんか」の広瀬アリスとかみたいなポジションですね。あさイチのプレミアムトークに呼ばれるのも見たい)(朝ドラの民なので)
あたりですね。
そしてこれからの出演作の話なんですが、愛知県で撮影されたNHKプレミアムドラマ「黄色い煉瓦」への出演が決まっています。11/27放送。
ヤスケンさん主演で、帝国ホテルを飾った黄色い煉瓦の製作に携わった職人にまつわる、実話をもとにしたドラマです。
そしてあの「がくゆた」コンビが再共演しています。今から楽しみで仕方ない!
少しでも興味を持った方がいらっしゃったら見ていただけたら幸いです……!
これからもいい作品に出会えますように!
まさか2019年になってハロプロにハマるとは思わなかった
どうもレタスです。
私は今までなぜこの界隈に見て見ぬふりをしてきたんだろうかという勢いでハロプロにハマっているという話をしたいと思います。
きっかけはこれ
もともとハロと兼任してるアイマスやボイメンのオタクがなぜか多いTLだったので、MV公開日にはTLが一気に「ひとそれ」一色に染まったのを今でも鮮明に思い出せます。色々な良いものを知っているフォロワーがそんなに絶賛しているなら、いいものに違いないと思い見てみました。
めちゃめちゃええやん……
……そして、最後の「誰か愛したい」歌ってる人きれいだな~なんて名前かな~ぐらいの軽いノリでツイートすると「かなともこと金澤朋子さんですよ!」とフォロワーさんからリプライが来てめちゃくちゃビビりました。
そしてまずはジュースからいろいろなグループを巡っていこうと思いいろいろな動画群を漁りました。
なんでこんなに動画系の福利厚生がいいんだ……??ってレベルでいろんな種類の動画が揃っててビビり散らした。ライブ映像とかすぐホイホイ公開してくれるんですね……
あとスキルメン大好きオタクとしてはレコーディング映像を公開してくれるのがすごく嬉しかったですね。
↑これの4:03~みたいに一人ずつ載せてくれる。
色々な動画を探すうちにピンときたグループを見つけられました。
アンジュルムです。
↑一番好きな曲。
「私たち個性的でしょ?」なんて一切主張しない*1のに、全員の個性が自然に引き立っているのがすごいと思います*2(小学生並の感想)
ベースの衣装デザインが共通であって、メンバーカラーだけ変えてあったりスカートだったりショーパンだったり……みたいな細かなアレンジが違うみたいなことはハロプロ内外問わずどこのグループでもよくあることだと思うんですけど、曲によっては全員の衣装が全然違うのもユニットの雰囲気に合っていて良い。
このビル前のシーンなんか全員の衣装の色も形も全然違うのに自然な統一感が出てる気がします。
そして、「これ以上ハマったらヤバいな……」と思いつつ、推しを見つけてしまいました。(無限に推しが増えていくビュッフェ型オタクなので)
船木結ちゃんです。
ふなっきはカントリー・ガールズとも兼任していると知りカンガルのMVも注目して見てみました。
↑二つが特に好き。こんなロカビリー調が似合うアイドル、いる?
(カンガル周りのいろんな采配の話も知って悲喜こもごも)
ざっくりイメージ分けして「かわいい」カントリー・ガールズと「かっこいい」アンジュルムでこれだけ毛色を変えた見せ方ができるのすごくないですか……?
ももちイズムを継承していると聞いて納得しました。*3
作った側の意図としては多分「もし彼女だったら……」のイメージだろうけど、どういうわけか「孫に欲しい……」って気持ちが沸いてしまう。
これだいすき(語彙力の消失)
最後にアンジュとカンガル以外のグループでこの子いいなって思った子を書こうと思います。
・娘。
横山玲奈ちゃん
→ビジュアル・キャラ合わせた全体の雰囲気が犬っぽくてかわいい。あとライダー好きと聞いて親近感が湧きました。
・ジュース
金澤朋子さん
→ビジュアルで惚れました。メイク動画ヘアアレンジ動画の全く参考にならないあの感じ好きです。
・こぶし
野村みなみちゃん
→地声かわいくて天然なのと低音がよく響くギャップ。こぶしはアカペラ動画中心に見ていったら箱推しになりそうで怖い……*4
・つばき
小野瑞歩ちゃん
→つばき美少女揃いすぎでは??って思ったけどこの子のビジュアルがすごく存在感ある気がします。
・BEYOOOOONDS
小林萌花ちゃん
→ピアノとかクラシックが好きなので、ピアノ弾けるってだけで注目して見てしまうんですけど、この個性がBEYOOOOONDSのユニット独特の空気の中で「ただピアノがうまい」だけじゃない魅力として置かれているのが良いなと思います。*5
ハロプロって20年以上の歴史があるのでここに入っていくことに多少の躊躇いはあったんですが、それだけ楽しめる要素も多いってことで少しずつ楽しんでいけたらと思います。ベリキューが気になる。
以上です。(今年に入ってから推しが増えすぎという自覚はある)
【誠】BOYS AND MEN誠Zeppツアー2019〜元気いっぱい全国大冒険〜【大阪公演】
※この記事にはセットリストや演出などのネタバレが大いに含まれます。気になる方は閲覧をお勧めしません。
とか言いつつ記憶ガバガバなので間違ってるところあるかもしれません.......(保険をかけるオタク)
7/5に行われた誠のZeppツアー、大阪公演に行ってきました。
期末考査と被っててギリギリまでチケ譲渡しようか悩んだんですけど、普通にめちゃくちゃ楽しかったです。
当日の昼過ぎぐらいに現地着。会場周辺には今回のツアーTシャツ着てたりかばんにぬい付けてるオタク結構いてちょっと安心した。
参戦は一人だったんですけどフォロワーさんと会えてニンマリ。
ありがたいことにお菓子や手作りグッズをいただいたり写真撮っていただいたりしました……
ツーショ初めてだったのと金欠だったのとが相まってツーショは一枚。
そういえば買ってなかったなあと思って公式ペンラ買いました。ボイメンの公式ペンラってターンオン社製造なんですね。まさかこんなところでもお世話になるとは……*1
開場まで時間あるなあと思って少し道頓堀の方まで足を運んだりもしました。
「ミナミの帝王ZERO」の一話に出てきたっぽい場所の写真を撮ってきたんですが、いまひとつ確証が持てないので有識者いたら教えてください……
そしてなんだかんだあって開場時間。柵のすぐ近く確保できたのでかなり自由に楽しめました。中に入ってセットが結構しっかり組まれていることに気づいて驚きました。映像でしか見てない仏恥義理ツアーのセットはフェンスにドラム缶といういかにもヤンキーって感じのものだったんですが、今回はでかい木のパネルを中心に据えた森をイメージしたセットが組まれていました。後々のMCで本人たちも言っていましたが、「お遊戯会」感がすごかった……wでもこれも「BOYS AND MENの誠」ではなく「誠」のライブだからこそできたことだよなあ……
でもジャングルにウグイスはいないと思うんだ
研究生関西のオープニングアクトからスタート。煽りにも勢いがあって曲全然知らなくても乗れて声出しもできました。
曲始まる前の寸劇で本田くんがたこやきの被り物でモノボケやることになって草生えた。笑いの沸点がアホみたいに低いのでめちゃくちゃ笑いました。
01.Dream Soldier
ツアー始まる前からメンバーが数年ぶりに*2この曲をやるってことは何となく匂わせてはいたんだけど、まさか一発目からぶち込んでくるとは思わなかった。
わたしも生で見るのはこれが初めてだし多分会場にいたオタクにもわたしと同じような人が結構多かったと思います。その分会場の沸き上がり方も尋常じゃなかったです。
本田くんがかわいいのはもちろんなんですけど、土田くんめちゃくちゃかわいくなかったですか……??あの人多分最近自分の可愛さに対する需要に気づき始めたからおっそろしいよ……
そしてここでフォルティシモ衣装に着替えたのは意表を突かれましたね……あれめちゃくちゃいい衣装じゃないですか?本田くん衣装にフードがご用意されてるのがポイント高い。
02.BOYS AND MEN 夜露四苦
一人ずつ出てくるスタイル良いですね。セリフ部分もCD音源とは違うメンバーが言っていたりしたのが新鮮でした。この曲はライブで聴いてこそだ。
そして自己紹介ソングとしてF&Fを使わないところにヤンファイ兄さんを一切感じさせず「誠」として最初から最後までやりきるんだなあという意思を感じました。
03.READY×READY!
この曲は安定して盛り上がりますね。
どこまでも一緒に進んでいけるなと確信できたステージでした。
04.フォルティシモ#ff
このタイミングでやると思ってなくて流石に膝から崩れ落ちるところだった。
落ちサビ前の吉原くんパート「時を止めて世界が羨むくらいのキスを」の歌い方本当に好きです。友ありて・・のグループトークか何かで「夢で終わらないでみたいな(バラード調の)曲が歌いやすい」って言ってましたけどこういうポップももっと聞きたいなあと思いました。
05.DOGI MAGI
フォルティシモはどぎまぎの公式アンサーソングらしいので披露順逆かと思ってた。
やっぱ「どんなに頭から追い出そうとしても~」と「どんなに男磨いても君には~」の振りは可愛いですね。
06.Lovely Monster
この曲のコール予習してなかったんでちょっと焦った。でもまあ今回で覚えられたからいいか……
ライブも映像も含めて何回か振付見ててかわいいなと思ったんですがどうにも思い出せない。コールばっかりしてないでたまにはゆっくり落ち着いて見ようかな。*3
07.サマータイム☆キッス
この曲は勇翔くんの歌い方が好きですね。1Aの歌いだしが特に好き。
あと好きなのは落ちサビ前の「Speaking of Summer!」からのテンポ早くなるところ。
衣装が爽やかな分普段の学ラン衣装より雰囲気出てるなあと感じました。
MC
ここら辺高まり過ぎて記憶曖昧なんですがオタクがどこから来たのかみたいな話題になってましたね.......
そこで海外から来た人いる?ってことになり、台湾から来たオタクがいたので台湾ラーメン(どローカルなネタ)の話になるメンバーたち。関西でもこのスピリットなのマジで誠だな.......と思いました。
次のブロックに移る前に、ここまで一言も話してない勇翔くんに次へのフリをやってもらうことに。めちゃくちゃ場の空気熱くして最後「どうぞ」で締めたので「それが許されるのはまつ〇ゅんさんだけや!」っていじられてた。
08.帆を上げろ!
落ちサビのけんちゃんパート「失うものなんてないだろう」が「失うものなんてないだろう……大阪ァ!!!」って煽りになっててめちゃくちゃ盛り上がった。やっぱここぞって時のけんちゃんの煽りは物凄いパワーになるね……
09.炎・天下奪取
前日のブログでめちゃくちゃタオル回してアピールしてたのでボにタオル曲あったっけ?と思いながら一応ナゴドタオル持って行ったんですけど炎天下はこれからタオル曲ってことでいいんですか??
そこまでタオルアピールするなら物販でタオル用意してもええんやで
レギュ引っかからないギリギリの範囲で暴れられたのは楽しかった。
10.夢Chu☆毒
リリイベでも運よく見られたんですけどやっぱ昭和感全開でオタクも振りコピしやすい振りがいいですね、早くMV化してほしい……
「誰が呼んだか俺…」のところが特に好き。
MC
THE・ボイメンと呼べるような3曲も誠だけでやると「暑苦しさ」以上に「さわやかさ」を感じますね。
大阪にまつわる話が聞けました。
🍆「梅田は俺の庭だから(ただし何がどこにあるか把握できてない)」
大阪では女子が猫も杓子もタピオカを持ってるって話から、誠メンバーが学生の頃はリプ〇ンの紅茶がそれにあたる存在だったなあという話題に。
🐣「えっ僕りんごとかぶどうのこんにゃくのやつ飲んでたんだけど……仲間になれますか?」
🌸「それももうそういうジャンルや!ようこそ紙パック共和国へ!」
平和って……こういうことを言うんだね……
すぐ後にタピオカ帝国ってパワーワード出てきてじわじわ来た。
Heppの観覧車に乗った話へ。
じゃんけんで組み分けを決めたらしいんですが、吉原-本田平松勇翔土田に。
🐹「24年生きてきて初めて一人で観覧車乗ったけど 3分の1過ぎたら落ち着いてきて頂上まで来たらもうスタバより落ち着く環境でしたね」
🍏のマークのノートパソコン持って行ってゆったり作業できそう、らしい。
本田くんがノートパソコンのことわざわざノートPCって言い換えてたのが和んだ。
🍆「(Heppのクジラを見て)俺はサメに見えたから(強気)」
ここで衣装チェンジ。着替え中の影ナレで本田くんがめちゃくちゃいじられてました。
影ナレ「Tシャツの本田隊員がずいぶん人を小馬鹿にしたような顔だが……」
🌸「人と接するときは敬意を示すようにしてるんですが…」
🐣「見たまんま書きました!」
🐹「見たまんまだと思います!」
🍆「見たまんまだと思います!」
🖖「興味ないデース」
そしてフォルティシモブックレット内の花柄衣装へ。ここからは「クールでかっこいい」ブロック。
11.FAKE
はじめ誰もいないステージにスポットライトだけが照らされ、イントロと同時に入ってくる演出。人間って本当に興奮すると膝から崩れ落ちるんですね……
この曲、オリメンは小林土田田中田村勇翔なんですけど、オリメンじゃないメンバー・歌割でもばっちり自分たちのモノにしていて誠のポテンシャルの高さを感じました。
けんちゃんの声は伸びがあってステージ中に響きますね。Cメロ~落ちサビの流れは震え上がった。
12.DESEO
FAKE同様スポットをうまく使ってたと思います。大阪でも間奏本田くんのターンはキレキレだった。
欲を言えば、勇翔くんの花柄衣装にもハットが欲しかった……*4
エンドトーク
全員が今日の感想、ファンへの感謝の言葉を言ってくれました。
ド新規のくせに誠の9年間の歩みとか成長とか想像して泣きそうになった。
土田くん「誠の5人でのレッスンが楽しかった」
吉原くん「ゼロから作ったツアーだから喜んでもらえるか不安だったけど、こうしてみんなが喜んでくれて本当に良かった」
勇翔くん「このツアーを機に9年一緒にいてもまだ気づかなかったメンバーのことに気づけた」
本田くん「しんどいときに、僕たちがみんなの生きがいになってくれていたら嬉しい」
けんちゃん「みんなが応援してくれるから僕たちはこうしてライブをしたり、イベントに出たりできる。僕たちも、みんなのために頑張ってる」
誠5人、そしてボイメン10人でこれからもたくさん夢や目標を叶えていきたい、と言ってくれました。ステージに立つその時の姿は誇りと自信に満ちていて、本当にこのグループを好きになってよかったなあと思えました。
13.Candor
こう繋げるのずるくない?????
Candorの意味は「率直」。エンドトークで率直な今の思いを伝えた直後に歌ったからこそより一層心に響きました。
14.夢のカタチ(バラードバージョン)
この曲自体は何度かライブでも聴いてるけど、バラードバージョン聴くのは初めてなので新鮮だった。これ音源化してた.....?と思って調べたらバラードコレクションなるCDがあるんですね.......買うか.......
アンコール
EN01.アッパレ!夢パレード
ここで初めて学ラン(ベストアルバム)に衣装チェンジ。中のシャツが今回のツアーTシャツでした。
歌詞を読んでみると所謂「ボイメンらしさ」って言える要素が結構入ってるんだけど、それでも「誠にしか歌えない曲」として仕上がってるのが流石だなあと感じました。
EN02.ONE WAY
この曲で〆、アリですね……
けんちゃんの「たまには転んで傷が増えても」からミュージカルみたいな歌い方になってたのが面白かった。
めちゃくちゃ楽しいライブでした。誠メンバー自らライブを作っていっただけあって、陳腐な言い方ですけどファンへの愛情や思いやりを感じることができたなあとしみじみ思っています。
今回のライブって、かなりボイメンのライブでの「お決まり」をいい意味で破ってるんじゃないかと思います。
・ヤンファイ兄さんの持ち歌カバーどころかF&Fもやらない
・ライブでやれば確実に盛り上がる「名古屋」要素が強い曲(ヤマダンやなごやめし)を干す
・アンコールまで学ラン封印
・ラストがチャンフォーじゃない
ナゴドに向けてのライブだった仏恥義理ツアーとは違い、今回は「BOYS AND MENの誠」ではなく「誠」っていうのを伝えたいがためにここまでガラリと変えてきた。
だからこそ、誠の「元気いっぱい全国大冒険」というコンセプトをより解像度高く感じることが出来たのかなあと終わってからぼんやり考えてました。
いつもの現場の倍ぐらい楽しかったし、ライブ後のツーショ会で受験前最後の現場って言ったら本田くんに喝入れてもらえて偏差値を分けてもらえたんでまた頑張ろうって気持ちになりました。
次の現場マジでいつになるかわからないんですけど次の現場で最高更新されるか楽しみです。
会って話してくださったフォロワーの皆さんもありがとうございました。
最後に。
誠はいいぞ!!!!!
(いやでもヤンファイ兄さんたちでこれぐらいコンセプト固まったライブも見てみたいな.......影ナレの生徒会長VSヤンキーみたいな.......)